幻想龍、神剣と少年。

第五夜 星に抗う龍の神


『星は嗤う。 ボクたちを、嘲笑う……』

 

 

 冷たい夜 星が嗤う

 ボクはただ 前を視て

 

 叫ぶ 叫ぶ 残酷な星に

 叫ぶ 叫ぶ ただひたすら……

 

 

『白く染まる朝焼けでさえ

 あの星は輝いて……』

 

 

 冷たい朝に 星は嗤う

 ボクはただ 蒼空を見上げ

 

 叫ぶ 叫ぶ 星に向かい

 叫ぶ 叫ぶ ただひたすら……

 

 

 ボクに残された時間は少ない

 ボクが『ボク』でなくなる

 嗚呼、その前に……

 

 星を壊せ!

 

 

 走り出すシナリオ 破滅へ導く星

 辛く長い道のりでも 平気

 負けない 星は今も空で嗤うから

 ボクは闘う 全ての運命を、壊せ!

 

 

『ボクのカラダはどんどん『ボク』ではなくなっていった。

 このまま星の言いなりになるのか……』

 

 

 嗚呼、その前に……

 

 星を壊せ!

 

 

 走り出すシナリオ 破滅へ導く星

 辛く長い道のりでも 平気

 負けない 星は今も空で嗤うから

 ボクは闘う 全ての運命を、壊せ!

 

 走り出す未来 破滅へ導く星

 その先に在るモノ 一体なに?

 負けない 星は今もボクを嗤うから

 ボクは闘う 全ての運命を、壊せ!

 

 

『けれど、星はボクを嘲笑うように。

 ボクを『ボク』でなくしていく……』

 

 

「諦めるには、まだ早いんじゃない?」

 

 

 差し出された手

 反対の手には、【神剣】を。

 

 

『ボクを殺しに来たのか、【神殺し】』

 

「……僕はもう……殺したくなんて……」

 

 

 出逢う二人 残酷な星は嗤う 嗤う

 神を殺すモノ【神殺し】

 龍と成りつつある神【龍神】

 

 残酷な星は 嗤う 嗤う……

 

 

「一緒に宿星を壊そう、【龍神】」