幻想龍、神剣と少年。

第四夜 祈り空、創造神


『あらあら……随分沢山の神を殺したんだね、【神殺し】』

 

 暖かな空間 祈り空

 僕は創造神に出逢った

 全て知っているかのように

 全て悲しんでいるかのように

 

 彼女はただ 笑った

 

 

 ねえ 【神殺し】

 貴方が殺してきた神々にも

 沢山の人生があったんだよ わかる?

 けれど 死を望んだ神々もいたの

 

 貴方は何も悪くないんだよ

 

 

 優しく 優しく 語る女神は

 零れ落ちた僕の感情を 拭った

 

 

 ねえ 【神殺し】

 貴方が生きてきた今ですら

 沢山の意味が在るんだよ わかる?

 けれど 君がそれを閉ざし続けるなら

 

 それでもいいと 私は思うよ……

 

 

 静かな空間 祈り空

 僕は創造神に出逢った

 全て慈しむように

 全て愛するように

 

 彼女は ただ……――

 

 

『でもね、【神殺し】。

 このお話はまだ続くんだよ。

 全てが終わったら……

 また、いらっしゃい』

 

 

 ねえ 【神殺し】

 貴方が生きてきた今ですら

 沢山の意味が在るんだよ わかる?

 けれど 君はそれに気付かない

 

 とてもとても 大切な物語を……――

 

 

『星は残酷な運命しか与えないかもしれない。

 嗚呼、けれど、【神殺し】。

 沢山の人生を背負っても、生きて……』

 

 

 優しい旋律

 僕は そっと目を 瞑った……